20代 男性
2013年8月(4週間)
日常会話マンツーマンコース6時間(2週間)
日常会話マンツーマンコース8時間(2週間)


初めまして、九州在住の大学3年生です。多くの他の大学生と同様に夏休み期間を利用して、今回フィリピンに留学しました。

実は海外の語学学校に留学するのは今回が初めてではなく、以前にシンガポールにいたことがあるのですが、CNE1とその学校とを比較すると、スピーキングを伸ばすという点では絶対にCNE1の方が上だと断言できます。これは基本的に全ての授業がマンツーマンレッスンで受けられるからです。前回は確かにリスニング能力が上がりましたが、全ての授業がグループレッスンだったために、スピーキング能力は限定的なものとなってしまいました。

この時感じた、「もっとスピーキング力を伸ばしたい。もっと自由に話したい!」という気持ちが、今回の留学の原動力になったと思います。この気持ちを胸に、1ヶ月間の先生方の熱心な指導のもと、スピーキングテストのランクはお陰さまでHigh beginnerからPre advanceまであがりました。

今回は体験記を書かせていただくということですが、何となく自分が伝えたいことは今回の留学全体を通じて英語のスピーキングについて感じたこと、今まで実践してきたことなので、CNE1の紹介などは省略させてもらいます。あくまでもこれから短期留学で成果を上げたいと思っている方向けに書いているということを念押ししておきます。

受けたコースについて

僕は、最初の2週間は様子をみて1日6時間コース、残りの2週間は8時間コースを受講したので、どちらのメリット、デメリットも感じ取れました。

6時間の時のメリットとしては、1日のうちに確実に自習時間が取れるという点と、自分の好きな時間に休養できる点、そして余裕を持って毎日15〜16時に行われる無料レッスンが受けられるという点です。僕は最初の2週間はほぼ全てのレッスンに参加したため、多くの先生に顔を覚えてもらうことができ、後にコミュニケーションがとりやすくなりました。

8時間コースの時には授業の絶対量が多くなるので自分の成長がより実感できましたが、集中力が少し鈍ってしまったのと、1日の自習時間を削らなければならなかったことが、デメリットとして挙げられます。結果として(1ヶ月の人に)お勧めなのは、6時間ということになります。

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授業内容

僕は最初3つの教科書を3人の先生と進め、その後先生を1人追加するという形をとったのですが、結論から言うと教科書はあまり使いませんでした(ある先生は1ヶ月で3ページしか進みませんでした)。もちろん教科書を進めることも大切ですが、スピーキング力を伸ばす際に重要なことは、見聞きした対象への「何故・どうして」といった疑問をぶつけ合い、それに対する自分なりの意見を述べることだと僕は思います。

他の体験記にも書かれていますが、先生方は生徒が何かを言うと「Why do you think so?」とことあるごとに聞いてきます。僕はだいたいこれに答えることができ、逆に先生に質問したりもしていたので、彼らの反応から多くを学び取ることができたと思います。

授業は多くがこのようなconversationやdiscussionのようなものに費やされました。ここで皆さんが抱く疑問としては、「どうやったら「Why?」に対する答えが言えるようになるのだろう?」というものでしょう。僕も初めは頭の中が整理できず、話す際には10〜15秒くらい「あ〜」とか「う〜」とか言って考えなければなりませんでした。

この経験から言えることは、口から言葉を外に出すという作業の前には、頭の中で文を組み立て完成させなければならないという前提が存在することです。仮にリスニングをinputの作業、英語を口から出すことをoutputの作業とすれば、この「頭で文を事前に組み立てること」はestablishment(構築・確立)の作業と定義することができます。

speaking=establishment+outputであると僕は考えています。そして、スピーキングの流暢さ、正確さはこのestablishmentに左右されるものと考えています。以下、これをいかに向上させていくか、自分なりの考えを述べていきます。

リスニングについて

正しい文章を構築するには何が一番必要でしょうか?

答えはリスニング力です。CNE1の講師陣から正しい発音・イントネーション・文法を盗みだしましょう。良いスピーカーは良いリスナーから生まれます。僕はとにかく授業中は相手の言うことを一言も聞き漏らすまいと耳を傾けていました。この際、いちいちノートを取っていては会話に間に合わなくなることがあります。

一番いいと思うのは、その場で先生の言った言葉を復唱してみることです。これは話をきちんと聞けていることの証明にもなりますし、正しい文の作り方を知ることにもつながります。もちろん2、3文を間違えずに復唱することは無理なので、1文1文挑戦してみるといいでしょう。

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establishmentについて

この「文章の構築作業」を早くするにはどうすればいいのかというと、事前に文章を考えておけばいいのです。会話の場面だけでこれを早めようとするには自ずと限界があります。

では事前に考えるとはどういうことか?それはライティングの力を借りて英作文をするというものです。こうして既に頭に残された英文を、ちょっといじってoutputすればいいのです。

具体的な方法としては、ある一定期間英語で日記をつけてみるというものがあります。僕は先の留学では毎日欠かさず30日間、小さなノートに20〜30行くらいの日記を英語で書いていました(今回は時間がなかったため実践しませんでした)。難しく思われるかもしれませんが、自分のペースで、10行なら10行と最低ラインを決めてやってみるとよいと思います。

語彙力について

これに関しては、自信を持って僕の使っている単語帳「システム英単語(改訂新版・駿台文庫)をお勧めします。

これは僕が高校時代から使っていたもので、約2000語の語彙が学べるほか、他の単語帳とは違った方式がとられています。それは、ある単語を「ミニマム・フレーズ」といった、覚えるのに最適化された最小の語句の羅列と一緒に覚えてしまおうというものです。興味を持たれた方は是非書店にてお買い求めを。

この本の効果的な使い方は、①、3回ずつフレーズを1日10個ずつ書いて覚える。②、一周したら、別売りのCDを聞いて同時に発音してみる。③、②の作業をひたすら繰り返す(正確に発音する)。の3点です。

①が面倒な人は、1日の量を半分にしても構いません。この方法だと、理論的には第2章までの1200語を120日で覚えることが可能です(第3章からは難しいのであまりやらなくていいです)。留学前までに③ができるようになっていれば、留学中にはただ単語の確認をするだけで済みます。

僕はこの方法で毎日大量の単語を確認していました。1時間で350語の復習をすることが可能です。本気で語彙力をつけたい人は是非実践してみてください。ちなみに多くはイギリス英語のイントネーションだと思われます。

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発音・イントネーションについて

これについても、お勧めの本が一冊あります。「超右脳 語りかけ英語トレーニング(七田眞監修)」です。これは話者がひたすら英語で語りかけるというもので、1ページにつき10行ほどの英文が詰まっています。この本のCDを聞いて話者と同時に、スクリプトを見ながら話せるようになったら、あなたの発音は劇的に変わるはずです。

ただし、生半可なところで終わらせてはいけません。まるで自分が聞き手に語りかけているように思うところまで到達しましょう。1ヶ月でこれはできるようになります。フィリピン留学中に「外人がしゃべっているみたい」と言われた時は素直に嬉しかったです。

文法について

これに関する参考書は、残念ながら名前を忘れてしまいました。

しかし1ついえることは、口語においては、相手にきちんと自分の意志が伝わればいいということです。つまり、短い文をいくら量産しようと構わないわけです。自分の形づくれる文章の範囲でしゃべり、間違いを徐々に減らしていきましょう。

ただし、よく言われるように間違いを恐れていると萎縮してしまいしゃべらなくなってしまいます。CNE1は学校なので、どんな間違いも許容してくれるということを忘れないでおきましょう。

休日の過ごし方

平日は勉強をしていましたが、逆に休日はストレス発散の目的もあって遊びまくりました。この時はほぼ日本語しかしゃべっていません(笑)。ただしここで留意すべき点は、翌週の月曜日に各先生に週末に何をしたのかを聞かれるので、きちんと筋道立ったストーリーを話せるように自分が何をどうしたか、何を思ったのかの大意を把握しておくことです。

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終わりに

さて、上記のように偉そうに講釈を垂れてきたわけですが、実際はいきなり高ランクになって戸惑っているのが僕の現状です。これから英語力だだ下がりの運命も待っていることですし。

ただ、結果論とはいえ今回の留学の価値を極大化できたことには非常に満足しています。お世話になった先生方、インターンの方々、そしてフィリピンの皆さんにこの場を借りてお礼を言わせてもらいます。短期でしたがどうもありがとうございました!

そして、これから留学する皆さんに一言。(もちろん英語学習の視点で)。

現状に満足していませんか?留学すれば変わると思っていませんか?もしそうなら、留学が終わった時に、満足していないあなたがいるかもしれません。それが嫌なら、今できる最大限のことをしてください。

自分の一線を越えたなら、結果は後からついてきます。もちろん、これは将来の自分にも宛てたメッセージでもあります。くさい言葉で締めたところで・・・See you again!
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