30代 女性
2011年4月~5月(4週間)
日常会話マンツーマン6時間コース
◇ブログ https://yukinolive.exblog.jp/
私はCNE1で4月10日から4週間滞在させていただきました。私は日本でセラピストの仕事をしていました。会社をいったん辞め、イギリスで短期留学をしながら生活文化やセラピーの現場をみてみたかったのですが、語学力が心配で、フィリピンでの4週間の英語留学を決めました。
4週間、英語はもちろん上達したと思っていますし、それだけにとどまらない体験をすることができました。CNE1を作ってくださった井坂さん、ガーリー、ケビンはじめ、諸先生方、スタッフの方、そしてフィリピンのすべてに感謝をしています。
フィリピンでの私の英語力は、最初は文法の知識が頭の中でバラバラになって記憶されていて、いざ話そうとすると、do, did, doesって知っているけれどどうやって使うのだっけ?という位のレベルでした。この状態でイギリスに行かなくてよかったと心底思いました。
私は日本でも半年ほど前からは少しずつ英語を始めようと思ってはいたのですがグループレッスンに通っても、話す機会も少なく、モチベーションも上がらず、週に一度のレッスンで話せるようになる気もしませんでした。
そんな状態の中、フィリピンで最初に実感したのが、私が中学校で英語の勉強をした時は文法が主だったので、英語を勉強しようとするときに、文法が真っ先に気になってしまうのです。話そうとしても、”文法が間違えているのでは”ということが気になって、なかなか声が出ないという自分に気がつきました。
そんな私ですが、留学という、英語に浸かることのできる環境とマンツーマンの授業が助けてくれました。
最初のレベルチェックの後、先生が、”聞く力はあるので、後は文法と、ある程度形を覚えていくといいと思う”と伝えてくださり、私の勉強がはじまりました。
学校を決めた時点では、マンツーマンがなぜいいのかよくわからなかった私ですが、勉強をする中で人それぞれつまずいている点が違いますし、目的も様々だと思いますし、まして、私のような状態からのスタートの人にはマンツーマン指導というのは必要不可欠だったとも思いました。井坂さんが節々で様子を聞いて下さったので、少しずつ自分の希望などを伝えることができました。
私は一日6時間のコースを取っていました。2時間×3人の先生が毎日私を担当して下さいました。テキストを使って、発音や、基本の形の練習はもちろん4週間の中では先生方それぞれとの会話から、お互いのことが少しずつわかり、打ち解けて、少しずついろいろな話をすることもできました。そして、私がなにか表現したいことがあると、一緒に文章にすることを助けて下さいました。
最初は、「これを言ってみようかな」と思うことがあっても、英語が話せない癖で、「やっぱりいいや・・・」と、当たり障りのないことを言ってみたり、知っている言葉で済むような話をしていた自分でした。でも、先生が、「try!」と励ましてくださり、いつも見守っていてくれるので、次第にあきらめずに言ってみたいことを表現するようになりました。
そして、表現にも沢山のニュアンスがあることを知りました。最後に近づいたころ、自分が表現したいことがあって、辞書を調べて自分なりに文章を作っても、ぴったりする表現が見つからないことがありました。
先生に相談すると、先生はすぐに私が思った通りの英文を言ってくださったのです。先生が、私の言いたいことを汲み取ろうとしてくださるからそれが判るのだな、もし、その気持ちが先生になかったら、私はその表現には出会えなかったと思い、とても感謝、そして感激しました。
I’ll just find a blessing in it.
というのがその文章です。(何か、ハプニングや事件、事故が起きた時に、私は不幸だと思うことがあまりなく、いつも、そのことがあってよかったなと考えが傾く方なので、その気持ちを伝える言葉を見つけていました。)
キリスト教徒の方が多いフィリピンでよく先生がgod bless youという言葉を使っていました。私はgodという表現は使い慣れないのですが、blessはそれを象徴するような好きな言葉の一つになりました。
英語では、主語+動詞と、すぐに動詞を使うので、日本語で考えるより自分のことを表現しやすいと思えました。英語で自分を表現するということは、私がずっとしてみたかったことでした.英語を学びながら、人にいろいろなことを聞くことや、自分の考えを整理したり、自分を表現することを学び、今後の将来の土台となるような時間を過ごすことができました。
CNE1では大切な日本人の人たちとも出会うことができました。
私は日本で仕事をしているときは仕事の視野に偏ってしまっていたので、同じ日本人の、違う分野の仕事を持つ人と海外で話をする、一緒に生活するということも大事な経験になりました。よく経営塾のようなところで異業種間のコミュニケーションをとったりすることは知っていましたが、そんな要素も少し経験できたのかも知れません。日本、韓国、フィリピンそれぞれの国の人と仕事の話ばかりではなく、夢の話や、悩みなども話すことができました。
私はとにかくいろいろな人と会話を深めることをしたいという気持ちで生活をしました。もちろん、英語で話せることは英語で話しましたが、英語で会話をする中でわからないことがあった時、日本人の人が通訳してくれたり、日本人同士お互いに英語で話している中でうまく意思疎通がとれないときは途中で日本語を使って話すこともしましたが、私にとっては、意思を疎通できるということが大事でした。
また、そんな時も、後日「こんなことを話した」ということを先生に英語で話してみたり、今度は違う先生とその話題について英語で話し合ってみたりしながら自分の意見を作っていったり、それを言う英語を覚えていったりしながら英語も上達することができました。
フィリピンでの4週間を終えて、日本に帰ってきた私は行く前より元気になっていました。
”夢に向けて一歩を踏み出そう”そう思って思い切って動き出してはみたものの、震災後、まもなく日本を離れた私はとても迷い、あらゆることを心配していました。日本を離れ、海外で生活するという経験は私にとって初めての経験でしたが、日本では想像もできなかった体験が待っていました。
私は日本で安定、安全を求めて、次第に危険もなければ苦難もそこまででなく、楽しさもそこまでない、そして何か満たされない。渦中にいると、何に努力したらいいのか何が問題かも見えにくくなってしまう。
私は、旅をすることの意味はわかっていませんでしたが、”借金してでも旅をしろ”とか、”かわいい子には旅をさせよ”という言葉がある意味がわかるような気がしました。違う国に行くとよくわからないからまずやってみるしかなく、そして感じる。危険もあるから生きている実感があって楽しいと思える。そして、様々な価値観にふれ、自分を決めていくような時間を過ごすことができたように思います。
私は近くのショッピングモールに一人で行って何度か失敗もしました。一度は、バスでうまく行き先を伝えられず、降りられなくて夜に40分ほど離れた場所まで行ってしまい、見知らぬ人たちに助けられ大変な思いで学校までたどり着きました。そんな経験をしても、またしてみたいと思い、先生に相談したりアドバイスをいただき、だんだんうまくなってきました。
買い物や乗り物で不正な金額を言われることもありましたが、正当な金額をきちんと把握しておけば、交渉することができます。こうして海外を歩く練習もすることができました。
ある旅行ではバスを乗り継ぎ、片道10時間かけて壮大な洞窟に行きました。気温差も激しく、長距離移動のストレスもあってか、おなかも痛くなりつつ、到着したらまた洞窟の中を5時間かけ、滑らかでつややかな岩を登ったり降りたりしました。なんとなく参加したその旅行さえも、思いがけない体験になりました。
フィリピンの先生が「私たち貧しい国の人々は生活を楽しむことをとても熱心にする」そう私に言っていました。ふと気がつけば、私もそんな先生たちの輪の中に一緒に過ごしていて、ただ楽しんで一生懸命そこに生きていました。フィリピンで生活をしてみたことで、そこに生きる人の土台のような部分を一緒に感じることができました。そして、自分の抱えていた心配や不安がとても小さくなっていました。今後の人生で自分はどう生きたいか、どう生活したいかということが以前より鮮明に思え、こんなことを選んでいきたいという思いも強くなり、新しいビジョンも出てきました。
私はこの後、また一カ月イギリスへ行ってみることになりました。そのために必要なだけの英語はマスターできたと思っています。インターネットの英語のサイトを見られるようになり、イギリスに電話をしてみたり、メールでコンタクトをとることができています。
そして、また精いっぱいイギリスを歩いてみようと思っています。
kind regards,
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