20代 男性
2012年4月~2012年5月 (5週間)
ビジネス会話マンツーマンコース4時間コース
プレゼン&ディスカッションクラス2時間
◇ Twitter: https://twitter.com/keitravel
◇ Blog: https://keitravel.blogspot.jp/


4月14日から5月21日までの間、5週間フィリピンへ語学留学してきました。私は、CNE1という、マニラ近郊の片田舎にある語学学校に通いました。

今回の語学留学の目的

英語学習のスタートとして、モチベーションをあげることでした。英語が口から出てきやすくすることで、今後の学習にスピードをつけようと考えていました。

フィリピン語学留学について

まず、フィリピン留学のポイントは大きく以下の4点です。

  1. 基本 1 on 1 lesson のため、英語をしゃべる時間が多い
  2. 距離。日本から4時間、航空券も往復4万円くらい
  3. 授業料が安い(授業料、宿、3食、毎日の掃除、洗濯など全て込みで一ヶ月11万円位)
  4. 意外にかなり安全(中庭にlaptop置いてても盗まれないし、部屋に財布おいてても盗まれないくらい)

結論から言うと、
フィリピンに行って、またCNE1に行って本当に正解だったと思います。
理由は大きく分けて、① 英語力の向上の観点からと、② その他の観点からです。

① 英語力の向上の観点

語学力の向上については、特に、スピーキング力の伸びを実感しました。私は、前職にて英文のメールを書いたりと仕事で英語を使用していましたので、ライティングスキルについては、元々ある程度は備わっていたと思います。そのため、あとは、それを口から出す作業の練習を行うだけでした。

最初の2週間は、頭の中で行う英作文に非常に時間がかかり、発言までに時間がかかり苦労しました。その後は、何となく感覚がつかめてきて、どんどん改善してきました。印象に残っているきっかけは、英語が相当できる(iBT100以上とのこと)生徒さん(Adam氏)との出会いです。CNE1では、英語がある程度できる人には英語でプレゼンテーションをする機会が与えられます。

私がAdam氏のプレゼンを聞いたときに感じたことは以下の3点です。

  • 英語をしゃべっている際には、とにかく隙間時間を作らない。どんどん喋る。
  • 口語と文語は異なる。一文一文は短くても良い。難しい文法は口語では使用しない。
  • For exampleを多用することで、沈黙を防ぐ。また、簡単な単語で説明できる会話の流れに変える。

上記3点を、1 on 1 レッスンで意識することで、それからかなりの伸びを実感できました。

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② その他の観点

また英語以外にも、以下の3点について大きな収穫が得られました。

1.フィリピンの文化の理解/フィリピンへの印象の変化

授業中、様々なシリアスな内容について、フィリピン人の先生と議論しました。まず、フィリピン人の中間層以上の多くは、敬虔なカトリック教徒であり、かなり保守的です。例えば、女性の多くは、基本的にはお酒を飲みません。お酒を飲むことで乱れた姿を他人に晒すのを拒んでいるようです。また、女性の多くは、結婚するまで処女を守るそうです。

処女は将来の旦那に捧げる最高のプレゼントだと先生が言っていたのは印象に残りました。

また、フィリピンに対する印象が変わりました。留学以前は、日本のいたるところにフィリピンパブがある影響で、フィリピン人はチャラい民族だと思っていました。しかし、上述の通り、フィリピン人の中間層以上は非常に保守的です。先生曰く、フィリピンパブで働いている方々の多くは、スラム出身の方々で、家族の生活のために出稼ぎにきているだけだそうです。

私の語学習得の目的は、① ビジネスでの利用、② 世界中の人たちとのコミュニケーションの2点です。ですので、今回の留学において、フィリピン人とシリアスな内容について議論できたことは、とても貴重な機会となりました。

2.素晴らしい友人との人脈

CNE1はほとんどの生徒が日本人の学校ですが、その学校を選んだのも、私の戦略です。

CNE1には、どういう訳か、非常に優秀な方々が集まってきています。多分、最先端の情報が飛び交うTwitter等で有名だからでしょう。

私の「優秀」の定義は少し違っていて、学歴や会社名等ではなく、「個性」です。もちろん、素晴らしい学歴を持った方や、一流の会社に勤務されている方もたくさんいらっしゃいました。みなさんとっても個性的で、自分の意見を持っていて、自分のやりたいことを仕事にしていたり、自分のやりたいことに素直に生きていたりと非常に刺激を受けました。留学中に日本語で話していてもおつりがくるくらい、刺激を受けました。個人的に、そういう人たちが好きなので、私はスゴく居心地が良かったです。

大学生も30%くらいおり、みなさん休学をしてきています。ついに日本の最高学府がギャップイヤーを提唱しているくらいです。休学はコンセンサスを得ようとしています。今までのやり方では、本当の意味での優秀な人材は育たないのです。今までの日本の常識が通用しなくなっている今、会社に寄り添っているだけでは、将来的に路頭に迷ってしまいます。もう、「個」を磨いていくしかありません。みなさん、変動期にある日本社会において、先見の明がある行動に出ていると思います。

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3.世界一周旅行者の人脈

私も英語習得後は旅に出ようと考えています。世界一周仲間を探しにCNE1まで行きましたが、大正解でした。みなさん英語を学んでいるくらいなんで、みなさん海外志向が強いです。様々な情報交換が出来ましたし、みなさんとFBでつながることができました。大きな財産です!!今後とも情報交換し合っていきましょう。

フィリピン留学の実情

1.意外にフィリピン人のほとんどは英語が正しくしゃべれません。

学校の先生以外、ちゃんと英語しゃべれる人はいないと考えても過言ではありません。英語がきちんと話せる人の割合は、感覚的に人口の10%くらいの人だけでしょうか。日本人と同じように、英語が出来る人は相当努力してきた人たちです。彼らは、現地語の訛りを克服するために、発音からきちっと勉強しています。

例えば、休日ふらっと旅行した際に出会った現地の人たちとしゃべっても、英語は通じるが、会話にはなりません。学校の先生やショッピングモールの方々以外と英語をしゃべっても、たいして英語はのびないと思います。発音がよくわからないし、文法とか語法がめちゃくちゃです。

確かにフィリピンでは、小学校から授業は全て英語でなされているようです。しかし、多くの子供は小学校にも行けていないようです。人口の半数以上はスラム出身の方々です。彼らの英語力は中学一年生レベルと考えてください。

2.意外と自習時間が取れない

基本的に個室ではなく、相部屋です。ルームメイトと話してしまったり、遊びに行きたくなったり、運動したくなったりするため、勉強できません。また、CNE1では、自習室に冷房が聞いておらず、熱くて勉強する気になりません。庭にいると蚊にさされるし、ベンチに座ってると、体にアリがたかってきて、これまた無理です。

私は、授業の空き時間に部屋で勉強しいてました。一日2時間くらいでしょうか。毎日、授業の予習で終わってしまいました。

それでも、しっかり自習されていた生徒さんはたくさんいましたので、これは私だけの意見かもしれません。

3.意外に高い?

上記の授業料に、航空券、入学金、VISA代を含めると1ヶ月の滞在で20万弱になります。高い買い物です。これで、英語が伸びなかったらもったいないです。

以下でも述べますが、日本で文法力と単語力を鍛えてこないと、1ヶ月だけでは、スピーキング力は伸びません。

フィリピン留学を検討している人へのTIP

あえて、一つにしぼります。結論から言いますと、

文法力と単語力を日本で向上させてから、フィリピン留学してください。

これは、どこに留学行くにも同じだと思います。「とりあえず行けば何とかなる」は、ウソだと思います。英語のコミュニケーションの度胸はついても、英語は出来るようにはなりません。

ただ、モチベーションの向上にはつながり、今後の英語学習のきっかけになるのは事実です。

スピーキング力は、ライティング力までしか上がりません。また、ライティング力は、単語力と文法力までしか上がりません。

つまり、自分が現在持っている、文法力と単語力以上には、英語が話せるようにはなりません。まず、文法力と単語力を伸ばすべきです。

また、留学中に文法と単語の勉強を行うことは、非常に非効率です。なぜなら、フィリピンには、スピーキング力を伸ばしにきているはずです。上述の通り、1ヶ月の英語学習のために、20万を投資している訳です。

文法力と単語力が無い状態では、授業中の会話が、単語と雰囲気だけのコミュニケーションで終わってしまいます。これでは1 on 1レッスンの授業が成り立たず、スピーキング力は伸びません。上述の通り、フィリピンでは自習しにくいからです。

確かに、日本で英語を勉強するのは、非常に苦痛です。しかし、20万もの大金をあまり効果的ではない使い方をするよりは良いかと思います。

逆に、単語力と文法力が既に備わっている方々は、相当喋れるようになっていると感じます。大学受験で英語を勉強した人ならなんとかなると思います。一度やったことなので、文法書と単語帳だけ買っていけば、いきなりフィリピンに飛び込んでも、ちらっと確認することで英語が伸びると思います。

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